【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~






だけどもやっぱり男の子は、何の感情も
読み取れない表情で、どこか遠くを見つ
めていた。



まるで自分には関係ない、とでもいうか
のように。



「ねえ健二さん。どうせあなたとその女
は、このあとギクシャクするだけよ。私
と一緒に来て?」



ギクシャクするだけよ、なんて。──ギ
クシャクさせてるのはあんたのくせに。



「ねえ、一度は愛し合った仲でしょう…
…?」



そう言って、女が父さんに触れようとし
た時。



──パシッ!



「触らないでくれないか」



父さんはその手を払って、その女を冷た
く見下ろした。



その瞳には、僅かな怒りが見られた。



「俺と千枝が上手く行くか行かないかは
、君が決めることじゃない。俺の行動と
気持ち次第だ」