【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~







とてもよく整った顔立ちをした、男の子




だけど。



そこには子供特有の無邪気さも活発さも
残っていなくて、その子は、唇を固く引
き結んで、感情のない瞳をしていた。



まるで、自分の在るべき姿をすでに悟っ
たかのような───。



「これね、私の子。……健二さんと、私
の子供よ」



どこか嬉しげな表情で、そう言って見せ
た女。



俺は暫く、その意味を理解することがで
きなくて。



ただ、ぎゅう、と強く、強く握られた手
に、泣きたくなった。



「……は?俺と香坂の、子供……?何、
いってんだよ……」

「あの日、実は子供が出来てたみたいな
の。正真正銘、私と貴方との子供よ」