「バカ!離れてよ!」
「委員長、そんなんじゃムードぶち壊し
だよ?」
「……は?」
「もし彼氏にこうやって押し倒された時
、そんな風に抵抗すんの?」
そう言うと、委員長の表情が曇る。
「そんなの、今は関係ないじゃない…」
「恋愛授業って言ったでしょ。これもそ
の一貫だよ。……俺を、恋人だと思って
接して」
あくまで表向きは、"恋愛授業"として。
だけど本当の所は、俺が委員長に触れる
口実。
委員長の熱を、俺に向けさせる、設定。
「なに、それ……」
「委員長、俺の事見て。俺を救うんでし
ょ?」
「これが香坂を救うことになるの?」
そう尋ねてきた委員長に、俺は微笑んだ
。
「なるよ」


