山田っていうのは生活指導の中年のおっ
さんで、俺の金髪にやたらとケチをつけ
てくる。



別に俺の他にも染めてる生徒なんていっ
ぱい居んのに、俺にだけつっかかってく
るから俺は嫌い。



だから仕返しに、授業中に紙ヒコーキ作
って、山田の禿げ上がった後頭部にぶつ
けてる事はあるけど。



……って、そんな話をしたいんじゃねー
んだって。



「そういう授業じゃなくて……。教える
のは、俺」



そう言うと、更に怪訝な顔をされた。し
かもなんか不機嫌そうだ。



「私、香坂よりかは頭良いけど?」



ああ、そういうことね。



ていうか委員長いつもトップの方にいる
のに勝てるわけないじゃん。



「そういう授業じゃなくて……恋愛授業
だよ、恋愛授業」

「……恋愛授業?なにそれ」