俺はそれだけ言って、委員長の頭を撫で
て、保健室から出た。
委員長は何も言わなかったけど、でも、
委員長のことだから絶対に来る。
往生際が悪くてごめんね、委員長。
委員長が他の男のモノになったとしても
、そう容易く諦められる気持ちじゃない
んだ。
俺が不機嫌なのは、他でもない、委員長
のせい。
委員長が、あの幼なじみの彼女になった
って知って、胸が張り裂けそうになった
。
それは今でも変わらない。
俺の知らない委員長がいるってだけで。
あの可愛い笑顔を他の男に見せてるって
だけで。
委員長が他の誰かとキスをしてるってだ
けで。
もう、気が狂いそうなんだよ。
教室にもどると、クラスメートの視線が
一気に俺へと集まった。


