うそもうこんな時間!?


走ってやっとどうにか間に合うくらいだ
よーー!



「行ってきます!」



あわてて鞄を持ち、コートをハンガーか
らひったくるように取って、家を出た。



待ち合わせ場所まで行くと、和馬君はや
っぱり既に待っていて、私は軽く手ぐし
で髪を整えてから、和馬君の所に行った




「か、和馬君……」

「あ、おはよ。希美」



私に気づいて、ちょっと微笑んでくれた
和馬君。



「……和馬君ごめんね、遅れちゃって」

「別に。そんな遅れてねーし」

「……でも…」



今日は和馬君との初めてのデート。


そんな特別な日に遅刻しちゃうなんて、
自分で自分が情けないよ……。



思わず項垂れながら俯いていると。