流石にこの態勢はキツくて、呻くように
そう言うと、萌はすぐさま退いた。



「萌、怪我はない……?」



背中に大量の木材を受けながら、どうに
か微笑んでそう尋ねると、萌は涙目で頷
いた。



「当たり前でしょ!!だって、だって希
美が助けてくれたから……っ希美が、私
の代わりに―――……」



萌の大きな瞳から、透明な雫がポロポロ
と重力に任せて落ちていくのを見ながら
、苦笑した。



「萌、泣かないで―――……」



泣かせたくて助けたんじゃ、無いから。



私は、大丈夫だよ。

心配しないで。



そう、言いたいのに。



ぐらぐら揺れる視界と、熱く燃えるよう
な痛みに、薄れる意識を感じた。



意識が途切れる間際、目に映ったのは、
太陽みたいな金髪だった―――