なんだかこれ以上いじめるのは可哀想な
気がしてきて、もういっそのこと抱き締
めてしまおうとしたら。



そんな言葉が聞こえてきて、俺は目を見
開いてしまった。



委員長が……謝った?



こんな風に思うのは失礼かもしれないし
、委員長も人間なんだから当たり前だけ
ど。



でもまさか、あんだけ俺を敵視してる委
員長からそんな言葉が聞けるとは思いも
よらず、つい呆然としてしまう。



「さっきは……ごめんなさい。香坂が女
が嫌いだって知ってたのに……本心じゃ
ないの……ごめんなさい」



……あーもう、可愛いなぁ。


……そんでもって。



「じゃあ、明日デートしてくれたら許し
てあげるよ」



俺ってすっごく、意地悪だな。



だけど、絶対聞き出してやる。――和馬
って男の事を。