なんだ、この温度差。
すると、委員長は隙のできた俺の手から
逃れ、冷たい視線を俺にぶつけてきた。
「そういう口説き文句、誰にでも言って
るくせに真に受けるのは無駄だから」
―――イラッ
委員長の言ってることはしょうがないと
思ってる。
あれだけ女を喰ってきた俺だ。
そういうふしだらな男に見られたって、
しょうがない。自業自得って奴だ。
でも―――でもさ。
委員長知ってるじゃんか。
俺が女を本当は嫌いなんだって、委員長
知ってるじゃん。
女が嫌いなのに、誘惑しねーに決まって
るだろ。
来るもの拒まず、なのにどうしてわざわ
ざ自分から来させるんだよ。


