だから、いつもの電車にも輝君の姿は無かった。 いつも輝君と登校していたせいか、隣りがスースと風通しが良い。 「琴音!おっはよ!」 後ろからぎゅっとちーちゃんが抱き着いてくる。 「わわ!?ちーちゃん!?」 ちーちゃんを受け止められず、足元がふらつく所をぐっと耐える。 「どうしたの?荒城と一緒じゃないなんて珍しいじゃない」