貴方の為に流した血


…ドサッ


鎖と手錠がついたまま、ベッドに降ろされる。


「えっ…あの…鎖と手錠、外して下さいませんか?」


「あ?付けたままの方が…そそるからいいんだよ」


そそる?
何が?


「お前、人間なんだってな。通りで甘ったるい香りがするわけだ…」


「香り?私、香水なんて…」


「違う。人間ってのは血の香りが強い人種なんだ。その血の香りが甘いってこと」



…しゅるしゅるとネクタイを緩めたり、プチプチとボタンを外す音がする。





「あの、何をするのでしょうか」