私の視線に気づいたのか、私の父になるかもしれない人が、言葉を発してきた。 「あ、紹介がまだだったね。新」 "新"と呼ばれた人は、席を立ってこっちに来た。 てか、知ってる人だけど。 「これ、息子の新。新からりんちゃんはクラスメイトって聞いてるけど…」 「へっ?あ…はい…」 三月新。 クラスメイトさ。 もう、ほんと意味わかんない。 「りんちゃんいきなりだけど、新がお兄ちゃんになるから、よろしくね!」 そう放ったお父さんになるであろう人。