あたしは家のドアを開ける。


ガチャ


早着替え中!


よし、女の子♪

って…波句は?

あー…先帰ってなかったのね…
あーあ…やっちゃったー…




ガチャ


陽真理「あ…ハク。」

波句「あ…陽真」

あたしは、とりあえず笑顔を作る。
1人2役って難しいぞ!

波句「陽真理は?」

陽真理「確かー…一回ダッシュで帰って来て、お友達の家へお泊りしに行ったわよ…!」


波句「…そうか。あ、陽真にプレゼント。いる?」

陽真理「うん。」

なんだろっ…

波句「ケーキ。食べようぜ。」

陽真理「ぅへっっ!!??」

なんで?!まさかあの時に?

私と波句はリビングに向かう。

陽真理「ぅわぁ…」

見事なチョコレートケーキ。
ビターっぽいね。
苦いの苦手。

(ハイ、出ました。密かに地味なダジャレ)

でも、せっかく買ってきてくれたんだから…!

あたしはチョコレートケーキを一口サイズに切って口に運ぶ。



陽真理「美味しい!」

すると波句は目を輝かせて

波句「ホント?」

と言った。

すると一口ほしいとクールにねだってきた。くそ。かっこいいゼ。

陽真理「あーん」

波句「二ガッ!」

波句はしまった!と顔が青ざめる。

陽真理「あたし、苦いのスキ…だから」


…なんてウソだけどね。

波句「……!」



気づかなかった。
あたしのクセ。