「…あ!」


遠くからでも分かる…。

スーッと高い身長にあのスタイル。

あのファッション…。


「…ええ?!嘘?!あの人?!」

「そうだけど…?」

「モデルさんみたいじゃんっ!」


やっぱりそう思うのかな?!

身長高いし、細身だもんね…。

シンプルな服着てもオシャレに見えるんだよなぁ…。


だんだん近づく私たちに悠さんが気付いたみたいだった。

すると、ニコッと笑った。


うひゃ…カッコいい…。


「悠さん!」

「おう。…友達?」

「はい!蘭の友達の恵麻っていいます!話の通りカッコいいですねぇ〜」


ちょ…!!

恵麻?!?!


「…ん?話?」

「あ…いや、何でもな…」

「いっつも蘭は話してますよー!もうノロケ話何回聞いたことか〜」

「そ、そうなんだ…恥ずかし…」


悠さんは前髪で顔を少し隠した。

照れてんの?!


「じゃあ!私は失礼しますっ!バイバイ蘭」

「…あ、バイバイ!」


恵麻は走って帰って行った。


「何の話してんの、いつも」

「えっ?!」

「あの友達に」

「…あ、いやぁ〜そんな大したことじゃないし…」

「…ふーん」


え?!何か機嫌悪い?!

わ、私何かしちゃった?!

ごまかしてるのバレバレだったのかな?



「…悠さん?」

「……」


お、怒ってらっしゃるーーーー!

な、何とかしなくては!


「え、恵麻には…悠さんのカッコいいところとか…いいところとか話してたの…」

「…え?!」


し、正直に言っちゃった…!!

恥ずかしすぎるよぉ…。


「カッコいいところとか、何もねぇし俺」

「あるよ…!」

「ねぇよ」


少し笑いながら言う悠さん。

悠さんカッコいいところだらけだよ?


「デートどこ行きたい?」

「…うーん」

「じゃあ…俺が蘭と行きたかった場所行っていい?」

「うんっ!」