「……か、果世…?」


教室に着いて席に座ると、果世に話し掛けた。


駐車場から一言も喋んなかったもん!



「……藍河さんってさ」


やっと喋った!


ホッとしつつも首を傾げる。



……ん?


“藍河さん”って冬哉のことだよね?



「……冬哉が?どうかした?」


私がそう聞くと、果世はキラキラさせた瞳を向けてきた。