「あっ、来てくれたばっかりで悪いんだけど、社長に呼ばれて……会社に行かなくちゃいけないの」 愛梨さんはそう言いながら、俺の手にクレープが入っている袋を持たせる。 ……社長って侑梨のお父さんか。 やっぱり忙しいんだな。 ……って、俺もいずれ社長になるんだったな… 「はい、分かりました」 俺がそう返事をすると、愛梨さんから返ってきた言葉は耳を疑うものだった。