きゃあぁぁ~~~! 障害物競走の招集場所へ向かいながら、心の中で叫ぶ。 冬哉が何だかSっ気たっぷりで、ものすごく甘かった! 思い出すだけで、かぁーと頬が熱くなるのが分かる。 「侑梨ちゃん、顔赤いけど大丈夫?」 入場門で声を掛けられる。 「橘くん!え!私、顔赤い!?」 橘くんに顔を覗き込まれて、一歩後退る。 「熱でもある?」 橘くんは、それでもお構い無しに私のおでこに手を当てる。