「あの……京香さんはまだ冬哉のことが好きですか?」 結局、聞きたいことはこれなの。 昔あったことを、いろいろ言っても仕方ない。 それより今、どう思ってるか。 私はドキドキしながら、京香さんの言葉を待つ。 『今も好きです』なんて言われたら、泣いちゃうかも…… 「冬哉くんはいい生徒でした」 いい生徒……か。 私がその言葉に頷くと、京香さんは話を続けた。 「弟の話はうそばっかりです、恐らく」 ……へ!? 私は思わず、勢いよくベットから立ち上がってしまった。