「……えっ?京香さん!?」 な、なんで京香さんが泣いてるの!? 驚きながらソファーに座っている京香さんを見つめる。 そんな私に気づいたのか、京香さんは袖のところで涙を拭ったあと小さな声をもらした。 「弟から聞きました…」 ほんとに小さな声で、それだけ言いにくい話なんだと思う。 ……それは私もだけど。 「ま、待って!私から先に聞いていい?」 先に聞かせてほしいの。 誰がほんとのことを言っているのか…… 「はい、もちろん」 京香さんがそう言ったのを聞いて私はゴクンと唾を飲み込んだ。