「……京香さん…」 私は京香さんを見ることが出来なくてうつむいた。 ……今は、今だけは会いたくなかったな… だけど、京香さんに向かい合わないと冬哉との問題も解決しない。 自分を奮い立たせて、なんとか立ったままの京香さんを見上げた。 ……え、京香さん……? 「どう、したの……?」 涙をこらえるような顔をしている京香さん。 すごく、つらそうな顔…… 「すみません、侑梨様……」 失礼します、とソファーに腰掛けた京香さん。 「本当にすみません…!」 そう言った後、ついに泣き始めてしまった。