「っ…ごめん…」


そう言って走って行く侑梨をただボーっと見ているだけの俺。



侑梨……どうしたんだ?


昨日は……普通、だったよな?



俺、何かしたか…?



でも、侑梨……


すごく悲しそうな顔をしてた。



泣きそうなのを必死に堪えて。


そんな侑梨を抱き締めることも、

ましてや触れることさえも……出来ない情けない俺。



どうすればいつもみたいな可愛い笑顔を見せてくれる───……?



「……あ」