「か、果世……?」


どうしたんだろう?


果世の彼氏は3年生の高梨皐くんって言って、果世とは幼なじみで付き合ってるんだ。



「それじゃ、行ってくるね……」


委員会がある2年生の教室へ向かうため、足を進める。


「頑張れー!」という果世の声を背中に受けながら廊下を歩く。



うわぁ憂鬱だあ……




「あ、侑梨ちゃん!待って!」


そんな声に、私の足がまたピタリと止まった。