「侑梨といっしょにいたい」



いつのまにか、また手を握られていて。


そんな真っ直ぐに見つめられたら

逸らすことなんて出来ないんだ。



「……わ、分かった…」


私はコクンと頷いた。



なにこれ……こんな簡単に授業をサボるなんて。



………あ、これが惚れた弱みって言うやつ?



「よっしゃ!じゃ、とりあえず飯食うか」


冬哉は私を抱き締めた後、近くに置いていたお弁当を手に取った。



その時間は悔しいけど……すごく幸せだった───……