「……はぁ……っ」 屋上に着いてそっと私を下ろした冬哉は、膝に手を置いて呼吸を整えていた。 私をお姫様抱っこなんてしたら、重いに決まってるよ……! そうとう疲れたに違いない。 「なんで屋上にしたの?私の教室2階なのに」 2階から屋上まで私をおぶってこれるなんて……すごいよ。 ほんとに、ずっとお姫様抱っこされてたし…… 「……誰にも邪魔されたくなかったから」 もうすでにいつも通りの冬哉は、にっと楽しそうな笑顔を見せた。