ウサギ王子が行きたいと言っていた場所は、可愛いクレープのお店だった。
どれにしようかな、と迷っている彼を見て、可愛いと思ってしまった。
本当に、お金もらって女の人とデートするような人なのかな……
全然そんな風には見えないのに。
「うさちゃんはどれにする?」
「あ、じゃあ私はチョコバナナで」
「じゃあ、チョコバナナとストロベリーカスタードで」
そう言ってスマートに支払いを済ませるウサギ王子。
「ちょ、ちょっと待ってください!私、払います!」
「いいの。女の子に出させるとかかっこ悪りぃことしないって」
「……ありがとう、ございます……」
モヤモヤする。
加菜が言ってたこと、本当なのかな。
この人がそんな悪いことするように見えない。
ただの、噂なんじゃないのかな……
ううん、もう今はそんなのはどうでもいいや。
これは、お礼なんだから、私がこんなこと考えちゃダメ!
余計なことは考えずに、私も楽しんじゃえばいいんだよね!
そう自分に言い聞かせ、出来上がったクレープを頬張った。

