高校生活一日目が慌ただしく終わり、二日目がスタート。

昨日はあの後、なんだか爽ちゃんのことを変に意識しちゃって、ちゃんと顔を見ることができなかった。


「よしっ!」

昨日は散々な1日だったから、今日こそは穏やかな日を、と願いながら大きな深呼吸をした。


ウサギ王子に借りた体操服とタオル、早く返しに行かないと。


まだ自分のクラスにも慣れていないのに、増してや上回生のクラスに足を運ぶなんて考えられない。

緊張して心臓が爆発しそう。


ドキドキしながら恐る恐るウサギ王子がいる二年生の教室に入ってみる。


「あ、あのー……すみませーん……」


一年違うだけでこんなに大人に見えるんだな……


あれ、誰も気付いてくれない。
私ってそんなに存在薄い?!


「あ、あのー……」

「なになに?亮介に用事?」

「へっ?!」


後ろから声を掛けられ、びっくりして振り返ると、男の人二人が立っていた。