今俺は…緊急事態だ。


「しぉんしゃぁーん、ぎゅーっ」


なぜかというと…


「はっ華!お願いだ、離れてくれ!頼む!」


おもっきし抱き着かれている。
戻るは数十分前…



「あ!しおん、いらっしゃい」


「お、おお…」



こいつ、自分がキスされんの知ってんのに…暢気だな、


俺はこんな緊張してんのにっ


「その、えっとよ…」


「へ?」


…こいつは天然なのか?
、たち悪ぃ。


「あー…、そう!土産持ってきてんだよ、ほら」


俺は華に生チョコを差し出した


「わぁ!しおんにしては気が聞くじゃない!どーも!」


「お前…喧嘩うってんのかよ」


「もう、すぐ拗ねないでよ。ね、食べてい?」


「どーぞ召し上がれー」


俺は嫌みたらしく華にいった。
華はなぜかしら嬉しそうに笑った。
…こいつ意味理解できてねぇな


「わぁ!美味しそぅ。いただきます!」


華が生チョコを一口食べた。
なんか…なんなんだこの色気は、


なんだか恥ずかしくなり、俺は後ろをむいた


…いうなら今だな…


「あのさ、華…俺、」


「ん…んん…?」


「俺…お前の事がっ」


「…」



「お前の事が好きなんだよ!」


「…」


…あれ、
反応がない。

なぜ?と思って華のほうに振り返ると…


「んー…おぃしぃねぇー…もーいっこ!」


…なんなんだこいつは、人が告白してんのに。

…というか、こいつ変じゃね?
顔真っ赤だし…
おいおい、待てよ…あの生チョコは確か…


「ブランデー入りだ!」


すぐさま生チョコを取り上げた

「んー、やだー、もっと食べるの!」

だだをこねる華

…が俺に抱き着いてきた


「!?」


「しぉんー、ぎゅっ!」


「うぉっ」


「ね、しおん、こっち向いて…?」


「なんだよ」

言われた通りにむくと…


「ちゅー」


華が俺の顔をおさえて唇を塞いできた。


「んん!?」

ちょ、おま、なにしてんだ、えと、あ、


「んん…ん」


華の甘い吐息に我慢できなくなって、俺は華から離れて走って病室をでた。



「…なんだよ、あいつ…可愛すぎだろ」


真っ赤であろう、そのままの顔で俺はそう呟いた