美しく咲き誇る

「さよか、あんさんが舞はん」

「…」

「平一郎はんは今度の池田屋に現れるよ」

「?!」

「あんさんにだけ特別や」

「な、んで…」

「どんなにも恩人でも、きっとあんさんにとっては憎くて憎くて…たまらん相手
それと、わぃの気持ちや」

「気持ち…」

「まぁ、言えヘンケドな?」


その笑顔は私が“桜”としてすごした時と同じ顔だった

「…感謝する」

私はそれだけ言うと古高に背を向けた

今、お前はどんな顔をしている?

睨んでいるか?

憎いか?

それでも、

私は…