悪いのは、感情を隠しきれなかったあたしじゃんか。 北斗くんはあたしのために怒ってくれた。 先輩として、当たり前のことを注意してくれた。 なのに、あたしは……。 北斗くんを、傷つけた。 「……っ…」 …涙は、流さないと決めた。 芸能界で頑張ると決めた。 全部全部、自分で決めた。 だから、守る。 だけどね。 これは、できない。 自分の感情に、思いに、嘘をつくこと。 これだけは、どうしてもできない…。