夏休みの魔法


まずは目から…。


アイラインを引いて、ビューラーでまつげをあげて、マスカラをぬっていく。


それから、少しチークをぬって…。


唇は…どうしようかな、グロスを少しだけでいいよね。



「よっし、完成!」

うん、大丈夫でしょ。



「すげ~…。普通に女の子だ…」


…蒼…演技か本気か、分からない反応はやめてもらいたい。



「……………………」


ていうか、北斗くんがあたしを見たまま固まっちゃったんですけど。


「北斗くん?大丈夫ですか?やっぱり似合いませんか?」


「いや…逆。似合いすぎて、怖い…。…すっげえ可愛い」




ドキッ…。


真顔で可愛いとか、けっこうくる。


可愛いって言われると、やっぱりすごく嬉しい。




「ありがとうございます…」


やばい、顔赤いかもしれない…。