その場の雰囲気が、一気に変わった。
「答えろよ、今何て言った?誰が言った?」
静まり返った空気が、やけに痛い。
「…北斗くん、行きましょう。遅れます」
逃げたかった。
この空気から。
「誰が何て言ったか聞いてんだよ!!」
「もう、いいです…!」
嫌だ、ここにいたくない。
北斗くん、あたしなんてかばわなくていいの。
あたしだって、あなたを騙してる。
「…千来の頑張り、お前ら見てるんだろ?周りのやつらだってそうだ。陰で努力してるやつだっている」
誰も、何も言わない。
北斗くんの声だけが耳に響く。
「そういうやつらのこと認められねぇやつは、この世界で成功しない。…覚えとけ、仲間をバカにするやつは最低だ」
行くぞ、と声をかけられて、あたしは北斗くんの背中を追った。
…ガマン、してた。
あたしのことは何を言われても、耐えられた。
だけど、これは無理だよ。
「COLORFULだって、そんなに有名じゃないくせに」

