夏休みの魔法


「お嫁さんじゃなくて、なるならお婿さんだよね~」

千来の隣に座っている夕哉が、千来の頭をなでる。



「……兄弟、みたいだな」


「え?俺と千来が?」


ポロッと口に出していたようだ。


「うん。…まあ、夕哉がお兄ちゃん的存在だからな」


COLORFULのリーダーだし、お兄ちゃんみたいだし…。

「頼りにしてるんだよ?」


思っている通りに言うと、驚かれた。


「北斗がそんなこと言ってくれるなんて…!お兄ちゃん感激!」

「誰がいつから俺の兄になった」


「北斗が冷たい!何、反抗期?」


…もう呆れてものも言えない。



「やだなぁ、冗談だよ。……ありがとう、そんな風に思っててくれて」


ふっと、目を細めて、大人っぽく微笑んだ。


…夕哉のこういう仕草、大人っぽいしかっこいいと思う。



ファンが見惚れるのも、お兄ちゃんっぽいのも分かる。