夏休みの魔法


リビングのドアの前にきた。


「…何かあるの?」


「さあ、なんでしょう」


お母さん…はぐらかさないでよ…。


「開けてみなさい」


言われるがままに、ドアを開ける。


すると、パンパーンッというクラッカーの音が鳴った。


「「「「「「「「おかえり!」」」」」」」」


リビングには、未来にぃと希来、そしてCOLORFULにお父さんまでもがいた。


目の前に広がる光景が信じられなくて、あたしはしばらく放心状態だった。


「えっと…?」


「なんでCOLORFULまでいるの?」


何も聞けないあたしの代わりに、北斗くんが聞いてくれた。


「だって、どうせ優来と北斗は付き合うんだろうな~って思ってたから」


夕哉くん…。


「夕哉お前…」


北斗くんは呆れ顔。


「で、付き合うのか?」


「なんで木崎さんまでそんなこと聞くんですか!」


「優来の親だからね~」


いやいや、親のほうが言いにくいわ!


「…お付き合い、させてもらいます。ゆくゆくは優来をもらうつもりなので」


「北斗くん!?」


「おー、よく言った!」


「北斗おっとこまえ~!」


「もう、悪のりしなくていいから!」


ツッコミが追いつかないよ!