夏休みの魔法


「俺ね、優来がいてくれるなら、もう笑顔を作ることはないと思う」


「…なんか、それあたしが笑顔作らせてた原因みたいじゃん」


「……実際、そうかもしれない」


「ひどっ!」


「ははっ。……一緒に、いてくれるよね?」


これから先も、ずっと。


「…うん」


優しく微笑む優来。


ああ、本当に、出会えてよかった。





「優来、俺も、出会えてよかったよ。本当にありがとう。これからもよろしくね」


「こちらこそ」


「…優来、好きだよ」





照れくさそうに、ふわりと笑う君は、初めて会ったときからなにも変わらなくて。


これから先、何があっても変わらないでいてほしい。


俺の安らげる場所であってほしい。