夏休みの魔法


だから、大好きな人と会えて嬉しかった。


でもあの日の北斗くんは、どこか不安そうで、何も知らないただの女の子としていたほうがいいと思いました。


だから、何も言わなかったんです。


名前もなにも。


今思えば、そのときから北斗くんを騙していたんですね。

本当にごめんなさい。



正直、そのとき何を話したのか、全部は覚えていないんです。


でも、思い出したことがあるんです。


北斗くんが、あたしに言ってくれた言葉。


『夢なんて、あせらずゆっくり見つければいいんじゃない?いろんなものを見て、いろんなことを聞いて、経験して。何かを始めるのに、遅すぎるなんてことはないと思う』


嬉しかったんです。

何も決まっていないあたしに、そう言ってくれて。


夢がないのは悪いことじゃない、これから見つければいいんだ。

そう、思わせてくれたんです。


だから、報告します。


あたしの夢は、小さくていい、自分のお店を持つことです。

COLORFULを見ていて思いました。

誰かを笑顔にすることがしたいんです。


あたしは、やっとできたこの夢に向かって頑張ります。


だから北斗くんも、COLORFULのみんなと一緒に頑張ってください。


いつも、そしてずっと、応援し続けます。


あたしは、北斗くんの一番最初のファンだから。




最後に。

もう会うことはありません。


だから言わせてください。





あたしは、北斗くんのことが好きです。



今まで本当にありがとう。




咲島優来



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