返事はしたものの、うまくまとまらない。


書き出してはみたんだけどな、伝えたいこと。


「はぁ…」


「…北斗、大切な人、いるか?」


「え?」


「いる?いない?」


大切な、人…。


「…います…」


「だろうね。それ見てたら分かるよ。…伝えたいこと、歌にしてみなよ」


伝えたいこと…。


「うまくまとめなくてもいい、伝えたいことを、そのまま歌にするんだ。深く考えず、直感的に」


俺が、伝えたいこと。


千来に…伝えたい、こと…。


俺は何も考えずにペンを走らせた。


ただ、千来への想いを、紙にぶちまけた。