夏休みの魔法


そして、最終審査になった。


「はい、では自己紹介をお願いします。…No.1の…天野ひかるくんから」


この部屋には、COLORFULと受験者以外はいない。

仕切っていくのは夕哉、質問はあとの五人。


…何を質問しよう。


「はいっ。天野ひかるです!学年は小学校6年生です。得意なことはダンスです!」

小6か…小さいな。

あー、でも受ける子ってみんな小さいかぁ…。


「じゃあ…空、質問」

「はーい。好きな食べ物はなんですか~」


おい、空!

質問ってそういうこと聞くことじゃねぇだろ!!


他のみんなも俺と気持ちは同じだと思う。

だって、笑いをこらえてる。


「えっと…ハンバーグですっ」

ちゃんと答えた天野くんはえらい。


「はい、じゃあ…」



さくさくと進んでいく。



次は、あの子の番だった。



「次~。No.5、木崎千来くん」


「はい」




少し高い、でも落ち着いた声だった。




そして、やっぱり、似ていた。