「あたしは、父親を嫌っていました。子どもの誕生日も仕事、家にもなかなか帰ってこない、熱愛報道が絶えない。…母親を泣かせている父親が、大嫌いでした」
みんなは何も言わずに、聞いていてくれる。
「…そんなあたしを見かねて、母親が言ったんです。夏休みの間だけ、芸能事務所に入りなさいって。…父親と、分かり合えるなんて思っていませんでした」
そんなことは絶対にない。
そう、思っていた。
「でも、みんなが勇気をくれた。話してみようと、思わせてくれた。だから、分かり合えることができたんです。…今思えば、分かり合えた時点で、ここを去るべきだったんです」
ぎゅっと拳を握りしめる。
「それでも、みんなと一緒にいたかった…!どれだけ非難されようと、蔑まれようと!あたしはっ…あたしは…みんなと、大好きなCOLORFULと、一緒にいたかった」
そこまで言って、頭を下げた。
「今まで、騙していていて本当にごめんなさい。そして、本当にありがとうございました」

