夏休みの魔法


「…たとえCOLORFULとの夏休みは終わったって、俺はお前のそばにいる。COLORFULだって、デビューできるかもしれないんだ」


立ち上がって、振り向きながら言葉を紡ぐ。


「約束してやるよ。テレビつければCOLORFULが出てて、雑誌見ればCOLORFULが載ってる。…それくらい、有名になるって」


あたしは思わず、両手で口元を覆った。


「……お前は、一人じゃない。たとえみんながお前を非難しても、俺はお前の味方だから」


何度も何度も言ってくれた言葉。


『俺はお前の味方だ』


その言葉に、どれだけ救われてきただろう。


「……ありがとう…」


大丈夫、蒼がいてくれる。


もう何も、怖くない。