夏休みの魔法


俺たちは後ろの窓からこっそり中を覗いていた。


やっぱり、No.1からNo.10の演技力のテストをしていた。

ということは、No.5の子の演技が見れる。



「お題、なんだろうね」

わくわくしたように、空が言う。



「あっ、発表された!」

ホワイトボードに書かれた文字は、「仲のよい友達とケンカ。そこから仲直りまで」だった。



「…相変わらず、社長の趣味は分からん」


水月が苦い顔で言うのを聞いて、みんな同時に頷いた。


俺のときも、なんか変なやつだったよな~。