そんな不安を抱えつつ、スタジオへ向かった。
「おはようございまーす、COLORFULです。今日はよろしくお願いします!」
「お願いしま~す!早速こっちにきてください」
女性スタッフさんが、みんなをメイク室へ案内した。
そこで待っていたのは…
「あら~、お久しぶりね!」
「桜木さん!?」
あたしは驚いて声に出してしまった。
「覚えててくれたの、嬉しいわ」
にこにこオネェ言葉で話す、桜木さん。
いやいや、そう簡単に忘れられる人じゃないよ…。
「桜木さん、今日は千来がメイクしてくれるんですか?」
夕哉くんが尋ねる。
「そうよ。でも千来ちゃんにしてもらうのは唇とアクセサリーだけよ。さすがに全部任せるのは難しかったから」
そりゃそうだ。
あたしなんてただの女子高生。
素人もいいとこだ。
「千来ちゃん、やってくれるわね?」
「もちろんです。頑張ってしっかりやらさせていただきます!」
COLORFULをより綺麗に見せれるように、精一杯やろう。

