北斗くんの態度が変わったことに、蒼は気づいている。
それでも、何もしないでくれている。
変に気遣うことはなく、今まで通り接してくれている。
そんな蒼の強さが、うらやましい。
あたしにもそんな強さがあれば、今こんなに、傷つくことはないのかな。
……ううん、これでいいんだ。
傷つけばいい。
もっともっと。
これがあたしのしたことなのだと、この身を持って知ればいい。
逃げたいだなんて思わない。
痛いけど、すごく痛いけど、痛いなんて言わない。
辛くても泣かない。
……ただ、ひとつだけ。
こんなあたしが、願ってもいいのならば。
もう一度、あなたの素の笑顔が、見たいです。

