「お疲れさまでした~、今日は上がりです!」
「お疲れさまでした!」
今日の撮影は終わって、木崎さんが近づいてきた。
「最後までいてくれたんだね」
「はい、とても勉強になりました!ありがとうございました!!」
「それはよかった。…そうだ、もう夜だし、ヒマならご飯行く?奢るよ」
「えっ!?それは申し訳ないです!」
急な申し出に、つい慌てた。
「あはは、ヒマじゃないなら、無理しなくてもいいけど。行きたくない?」
…そんな風に言われては、こちらの負けだ。
「行きたいです…」
「それでよし!後輩なんだから、甘えておけばいいんだよ」
そう言われて、千来と二人、頭をぐしゃぐしゃされた。
「わっ!?」
話に参加していなかった千来までされたから、変な声が出ていた。
「じゃあ、楽屋行こうか」
にこにこしながら、木崎さんは歩いていった。
その後を、俺と千来はついていった。

