夏休みの魔法


バラすのなら、自分の口で夏休みの最後に。


そう決めていたのに。


こんな形でバレちゃうかもしれないなんて…。


表情に出ていたのか、蒼はポンポンとあたしの頭をなでた。


「…何も言えることはないけど、お前はお前らしくしてりゃいいんだよ。希来も言ってただろ」


「…うん」


すると、蒼はもう一度、あの言葉を言ってくれた。



「……何があっても、味方だから」





蒼、蒼。


ありがとう。


あたしね、蒼が幼なじみで、本当によかった。


あたしの自慢の、大切で、大好きな幼なじみ。