夏休みの魔法


俺はもう一度、勉強机を見る。


机の上には棚がある、一般的な勉強机。


棚には教科書…ではなく、本や雑誌が置いてあった。


その間に、何か紙が挟まっているのを見つけた。


……人のものを勝手に見るのはよくない。


そんなの当たり前だ。


…でも…


ちらっと蒼を見ると、ベッドの上にでもあったのだろうか、雑誌を読んでいる。


こっちには気づいていない。


俺は罪悪感を感じながらも、その紙に手を伸ばした。





紙だと思っていたそれは、写真だった。


俺はその写真をまじまじと見つめる。





「…え…?」