ー優来sideー
「…やっぱ、かっこいいよな~」
あたしは今、COLORFULの楽屋でアイドル雑誌を見ていた。
COLORFULのメンバーは社長に呼ばれてて、いない。
あたしには特に用はなかったらしいので、置きっぱなしにしてあった今月号をペラペラとめくる。
「COLORFUL、かっこいい…」
今月号は、まだ夏休み前に撮影されたものだから、あたしが皆に会っていないとき。
ああ、これ買いに行かなきゃ。
最近は本屋に行けてないし、今日は終わったら直行かな。
そう思いながら、またページをめくる。
次は、一人一人のピンページだった。
蒼…こうやって見ると、遠く感じるなぁ…。
今更だけど、少し、寂しい。
一人一人じっくり見ていって、最後は北斗くんだった。
そのページの北斗くんは、笑ってた。
あたしは、思わず数ページ前の、みんなで写っているものを見返してしまった。
だって、それほどに北斗くんは…作り物めいた、完璧で、綺麗な笑顔をしていたから。