夏休みの魔法


「……そっか…」


「お父さんは、優来のことどう思ってる?嫌われてるの分かってても、やっぱり大切?」


ドキッ…。


なんて、答えるんだろう。




「大切に決まってるだろう。そんなこと、愚問だろう?」





……お父さん…。


「そうだね、ごめん」

「まったく…。もちろんお前も、希来だってそうだぞ」


「お母さんは?」


っ……。

いま、一番聞きたくて聞きたくなかったこと。


今日の反応で、あたしはどう思ったらいいのか分からなかった。




「…大切に、決まってる」