夏休みの魔法


「COLORFULリーダーの、和泉夕哉です」

「三木陽汰でっす!」

「日向水月です」

「三条空です!」

「如月北斗です」

「…高槻蒼です」


順番に自己紹介していくと、なぜか笑いを抑えている未来さん。


「知ってるよ、みんな。千来がいっつも言ってるからね」

「ちょっ、未来にぃ!」


真っ赤になった千来が、未来さんに近づく。


「ほんとのことじゃん」

対して、未来さんは余裕の表情。


…なんか、おもしろい。


「…とりあえず、上がってください」

まだ赤い顔のまま、千来はそう促す。


「いや、もう遅いから、俺たちは帰るよ」

「そうだな、それがいい。気をつけて帰るんだよ」


木崎さんの言葉に、みんな頷く。


「…お疲れさまでした」

ぺこっとお辞儀する千来に笑いかけて、俺たちはみんな帰った。






千来と木崎さんが、何を話しているかも知らずに。