夏休みの魔法


楽屋から出ると、千来がいた。


声をかけると、さっきまでの表情はなくて、笑顔だった。


それでも、なぜか無理しているように見えたのは、俺だけ…?







楽屋があったのは、三階。


一階のフロントに行こうとエレベーターに乗った。


その間はずっと他愛もない話をしてた。



一階について、フロントに行こうとした。


そしたら、後ろから声をかけられた。


「よー、COLORFUL!今日はお疲れさん」


「木崎さん!」


振り返ると、そこには木崎さんがたっていた。

マネージャーさんも一緒だった。


「今、帰り?」

「はい、木崎さんもですか?」


「そう。今日はドラマの撮影も午前だけだったし」


木崎さんは、今ドラマ出演している。


主演ではないけど、主人公の女性といろんな関係になっていく役柄だから、とても大変そう。




普通に話して、フロントから自動ドアを通って外に出ると、眩しいほどのフラッシュがたかれた。


「木崎重吾だ!木崎重吾が出てきたぞ!!」



すべて、木崎さんを狙う報道陣だった。