「お疲れさまでした~!」
収録も無事終わり、楽屋へ戻って着替えた。
千来は楽屋の外にいたいと言ったので、外にいる。
…なんだか深刻な顔をしていたけど、大丈夫か…?
不安にも思ったけど、早く着替えなきゃいけなかったから、気にすることはできなかった。
「やっぱみんなでなんかやるの、楽しいな!」
陽汰が嬉しそうに言う。
「そうだな、いろんなことが身についていってると思うし」
「もーっ、なんで水月はそんな真顔で言うのさ!もうちょっと楽しもうよ!!」
「空…水月はクールなんだから仕方ないだろ。…っつてもまあ、俺らといるときはそんなにクールでもないけど?」
「黙れ蒼。俺はもともとクールなんかじゃないぞ」
…そういうツンとしたとこがクールなんだろうね、きっと。
と思ったけど、言わない。
「…まあ、みんなで成長して、みんなで卒業できたらいいなって思うよ」
夕哉の言葉に、みんなが一斉にそっちを向く。
夕哉は、優しく笑ってた。
俺たちが一気に見たせいか、
「え、俺なんか変なこと言った?」
ときょとんとしていた。
「…なんでもっ。みんなで卒業したいなって思っただけ」
俺が笑うと、みんながつられて笑った。
こんな風に、俺たちの笑顔が、見ている人たちを笑顔にしていけるように。
幸せになれるように。
まだまだ、頑張っていかなきゃいけないな…。

